黒田教授は基調講演で、グローバルな視点での水環境問題から、湖沼における第6回会議前後の変遷と推移などを話し、国際会議への積極的な科学的・化学的知見や生物学的研究、地域に特化した観察実験のほか、実際に霞ケ浦をフィールドにしているヨット部の体験など多岐にわたる視点で発表、150名余が参加した会場からは盛大な拍手が送られた。黒田教授は、総合的な環境の研究がやがて霞ケ浦の問題にも直結するとし、専門外も含めた広い分野で意見交換しながら知識や経験を共有することの重要性を述べた。また、宗教やライフスタイル、ひいては常識が異なる世界観の中で考え、それを聴衆の前で語ることに挑戦してほしいと総括した。
今回のプレ会議は、次世代を担う世代が、自分たちの研究内容や関心事を互いに知ることと、それを多くの市民に伝えることを契機に幅広い視点から身近な湖沼の現状および水環境問題に目を向ける機会として企画されたもので、参加学校および生徒の皆さんの協力のもとで実現した。この経験を経て、来年の本会議に向けての自主的な研究に期待したい。